8/2:【週刊マウンテンバイク2号】フレームワーク編
2011/08/02(Tue)17:23
前回まではフレーム到着に先立ち分納状態でのパーツ工作を繰り広げたのである。昨6月から軽量オールマウンテン・フルサス機種情報を求め下記3モデルに候補を絞っていた。コストともパフォーマンスを各機種別に検証していた。
▲Santacruz Nomad Carbon(Steve Peat Model)
まずSantacruz Nomad Carbonだがノマドならではの下り性能+フルカーボン効果は絶大なはず。しかし同社ミドルクラス以上はどれもマルチリンクを使わないVPP形式である。仮想ピボットを駆使した高度な仕組みとリアサス性能が顕著に向上した融合構造なのだという。さすがMTB専門メーカーとして開発力が優れオールマウンテン以上は全てがカーボン化を達成した。フレーム価格336,000円(A&F)もするのが驚愕で超予算オーバーである。
▲Yeti SB66
一見これもスイングアームがシングルピボットのようだが、メインピボットのみで稼働するデュアルリンクで構成され第2リンクの役割を果たしている。 主軸が前後三角の接点としてしっかりと働くというが、稼働フィーリングは動画で推察するにGT i-Driveのような動きをしているのではと感じた。
他機種のASR7や575モデルはスイングアームがか細く頼りない感じがしていたがSB66のしっかり感はこのモデルの評価を上げていると思う。しかし本機はアルミモデルで3.17kgもあり、フレーム価格250,950円(Funfancy)だ。これも他モデルのように派生カーボンモデルが待たれるところだ。
▲Rocky Mountain Altitude 90 RSL
上記の様にフルサス選択するかぎり[スイングアーム+リンクピボット構成+稼働スムーズさ]は慎重検討すべき要点だ。しかし昨今ハイエンドモデルがショップに並ばず実際に股がることも出来ない。運良くたまたま今春トレイル同行できた【DHライダーNOGA氏 Altitude 50号】に試乗させてもらい、軽量さに関わらず剛性が高く感心し後の機種決定に至るキーポイントになった。
そして今年知り合った同志方の相次ぐ軽量オールマウンテン・フルサス導入の刺激を受けていた。【windsurfcafe氏 Stump Jumper FSR Elite号】や【icofit氏 Lapierre Spicy号】は少数派でも個性が際立つ物だった。
現アルミ・フリーライドJamis Xamは14kgと重くはないが担ぎづらく、3時間以上の押し担ぎはつらいものがあった。Altitudeは4バーンリンケージ・ホルストリンクなので担ぎ登りにも前三角へ肩を入れられるのが特筆物である。そして同シリーズのカーボン機種はどれだけのパフォーマンスを見せるのか大いに気にかかるものであった。そしてAltitude90 RSLのプロモ映像を見るなりそのライドシーンにビビビッと決定的電気が走った。
しかし2011ラインには日本向けカーボンモデルがない。2010型を確認すると完成車で90RSL 1280,000円/70RSL 804,000円(A&F)もした。しかし高価な割にはShimano/Sram/Race Faceなどミックスコンポで組合せが気に喰わなかった。
そして北米通販のフレーム買いでも90RSLは260,000円以上もするので、カナダのDHbikeというショップで廉価な70RSLを見つけ所持コンポ類+納得パーツとで完成車の半額以下で組もうとたくらむ。
Rocky Mountainモデルは業者間取り決めでカナダから直接個人輸入できない。Foxなどもそうだが並行輸入品もワランティ等の保証が受けられない覚悟がいる。発注からDHbike→US知人経由で転送してもらい3週間も待たされた。
▲Rocky Mountain Altitude 70 RSLノーマル版
自分がカーボンフレームにこだわったのは、8年前から所持するGiant NRS1カーボンからどのくらい素材革新が進んだか知りたいため。この時代ではまだ中弾性の30tカーボンくらいしかなかった。カーボンシートカットや巻き方で変わって行くとはいえ、今や高弾性40t~超高弾性50tまである。そして[形状設計の自由度・比剛性・振動吸収性]いずれも高い特性進化されているそうだ。
以前にも書いた事があるが炭素繊維開発は日本発技術で素材シェア70%強と非常に高い。カーレースや航空機には必ずこれらのテク・マテリアルが用いられている。民生向けの自家用車やオートバイには到底高価過ぎてまだ使われないが、スポーツサイクルにはいち早く利用されている。
ホルストリンクもカーボンチューブから成るジオメトリー全体の仕組がF1独立懸架構造体から成立している。今ではアルミ車の倍も掛からずにそれら先端技術を利用できるのである。あらゆる面で優位性を誇るのだから、我らが自由に体を動かせるうちにその恩恵を得ない手はないのである。
そして入荷され次第またもくもくとカラーリング・グラフィック創作に掛かる。90SRLのようなファイバーむき出しディティールは所持NRS1号で見慣れるので、どうだカーボン!という押し出しの無いホワイト地は新鮮に思う。やはり進化した高弾性カーボンなので昔の様に打てばカンカンと鳴るような乾いた質感でなくズッシリとしている。
しかしこのフレームは複雑なカーブフォーム成形なので工作が困りもの。そこで今春に求めたワークスタンドではフレームを逆さに真横にマウントでき、かなり表層加工の作業効率は高かったと思う。床置き作業だとゴミ埃をよび大変だったと思う。
そうしてデザイン自由度が豊かである替わりに難解な採寸を経てカラーシートを張込み作業にも手が掛かった。その湾曲過ぎるフォームにこれまでで最も困難だったがやり直しを繰り返し5時間でようやく仕上がった。行程写真が撮り不足になったが作法は2年前のXCカーボンモデルに準じているので斯様にご欄頂きたい。
【フレームコーティング脱皮成果】【バカーボン号試行錯誤パーツ工作編】
【NRS1リビルド・フレームワーク完成】
▲チェーンステイガードもサイズフィットでオリジナル作成。
これらのフィルムコートで4年位は表層ガード出来るのである。また苦行を経てこの世に1台のグラフィックカスタムは無事終了。各部チェックにて組上げ準備をしていこう。
▲Rocky Mountain Altitude 70 RSL改造版
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▲Santacruz Nomad Carbon(Steve Peat Model)
まずSantacruz Nomad Carbonだがノマドならではの下り性能+フルカーボン効果は絶大なはず。しかし同社ミドルクラス以上はどれもマルチリンクを使わないVPP形式である。仮想ピボットを駆使した高度な仕組みとリアサス性能が顕著に向上した融合構造なのだという。さすがMTB専門メーカーとして開発力が優れオールマウンテン以上は全てがカーボン化を達成した。フレーム価格336,000円(A&F)もするのが驚愕で超予算オーバーである。
▲Yeti SB66
一見これもスイングアームがシングルピボットのようだが、メインピボットのみで稼働するデュアルリンクで構成され第2リンクの役割を果たしている。 主軸が前後三角の接点としてしっかりと働くというが、稼働フィーリングは動画で推察するにGT i-Driveのような動きをしているのではと感じた。
他機種のASR7や575モデルはスイングアームがか細く頼りない感じがしていたがSB66のしっかり感はこのモデルの評価を上げていると思う。しかし本機はアルミモデルで3.17kgもあり、フレーム価格250,950円(Funfancy)だ。これも他モデルのように派生カーボンモデルが待たれるところだ。
▲Rocky Mountain Altitude 90 RSL
上記の様にフルサス選択するかぎり[スイングアーム+リンクピボット構成+稼働スムーズさ]は慎重検討すべき要点だ。しかし昨今ハイエンドモデルがショップに並ばず実際に股がることも出来ない。運良くたまたま今春トレイル同行できた【DHライダーNOGA氏 Altitude 50号】に試乗させてもらい、軽量さに関わらず剛性が高く感心し後の機種決定に至るキーポイントになった。
そして今年知り合った同志方の相次ぐ軽量オールマウンテン・フルサス導入の刺激を受けていた。【windsurfcafe氏 Stump Jumper FSR Elite号】や【icofit氏 Lapierre Spicy号】は少数派でも個性が際立つ物だった。
現アルミ・フリーライドJamis Xamは14kgと重くはないが担ぎづらく、3時間以上の押し担ぎはつらいものがあった。Altitudeは4バーンリンケージ・ホルストリンクなので担ぎ登りにも前三角へ肩を入れられるのが特筆物である。そして同シリーズのカーボン機種はどれだけのパフォーマンスを見せるのか大いに気にかかるものであった。そしてAltitude90 RSLのプロモ映像を見るなりそのライドシーンにビビビッと決定的電気が走った。
しかし2011ラインには日本向けカーボンモデルがない。2010型を確認すると完成車で90RSL 1280,000円/70RSL 804,000円(A&F)もした。しかし高価な割にはShimano/Sram/Race Faceなどミックスコンポで組合せが気に喰わなかった。
そして北米通販のフレーム買いでも90RSLは260,000円以上もするので、カナダのDHbikeというショップで廉価な70RSLを見つけ所持コンポ類+納得パーツとで完成車の半額以下で組もうとたくらむ。
Rocky Mountainモデルは業者間取り決めでカナダから直接個人輸入できない。Foxなどもそうだが並行輸入品もワランティ等の保証が受けられない覚悟がいる。発注からDHbike→US知人経由で転送してもらい3週間も待たされた。
▲Rocky Mountain Altitude 70 RSLノーマル版
自分がカーボンフレームにこだわったのは、8年前から所持するGiant NRS1カーボンからどのくらい素材革新が進んだか知りたいため。この時代ではまだ中弾性の30tカーボンくらいしかなかった。カーボンシートカットや巻き方で変わって行くとはいえ、今や高弾性40t~超高弾性50tまである。そして[形状設計の自由度・比剛性・振動吸収性]いずれも高い特性進化されているそうだ。
以前にも書いた事があるが炭素繊維開発は日本発技術で素材シェア70%強と非常に高い。カーレースや航空機には必ずこれらのテク・マテリアルが用いられている。民生向けの自家用車やオートバイには到底高価過ぎてまだ使われないが、スポーツサイクルにはいち早く利用されている。
ホルストリンクもカーボンチューブから成るジオメトリー全体の仕組がF1独立懸架構造体から成立している。今ではアルミ車の倍も掛からずにそれら先端技術を利用できるのである。あらゆる面で優位性を誇るのだから、我らが自由に体を動かせるうちにその恩恵を得ない手はないのである。
そして入荷され次第またもくもくとカラーリング・グラフィック創作に掛かる。90SRLのようなファイバーむき出しディティールは所持NRS1号で見慣れるので、どうだカーボン!という押し出しの無いホワイト地は新鮮に思う。やはり進化した高弾性カーボンなので昔の様に打てばカンカンと鳴るような乾いた質感でなくズッシリとしている。
しかしこのフレームは複雑なカーブフォーム成形なので工作が困りもの。そこで今春に求めたワークスタンドではフレームを逆さに真横にマウントでき、かなり表層加工の作業効率は高かったと思う。床置き作業だとゴミ埃をよび大変だったと思う。
そうしてデザイン自由度が豊かである替わりに難解な採寸を経てカラーシートを張込み作業にも手が掛かった。その湾曲過ぎるフォームにこれまでで最も困難だったがやり直しを繰り返し5時間でようやく仕上がった。行程写真が撮り不足になったが作法は2年前のXCカーボンモデルに準じているので斯様にご欄頂きたい。
【フレームコーティング脱皮成果】【バカーボン号試行錯誤パーツ工作編】
【NRS1リビルド・フレームワーク完成】
▲チェーンステイガードもサイズフィットでオリジナル作成。
これらのフィルムコートで4年位は表層ガード出来るのである。また苦行を経てこの世に1台のグラフィックカスタムは無事終了。各部チェックにて組上げ準備をしていこう。
▲Rocky Mountain Altitude 70 RSL改造版
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あのプロモは…
2011/08/02(Tue)21:56
No.1|by NOGA|
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