8/13:新Rocky Mountainインプレ&ムービー
2011/08/13(Sat)00:21
Rocky Mountain Altitude70 RSLを組付け完成後に初めてトレイルラン出来たのでそのインプレッションを書いてみた。
◆Rocky Mountain Altitude70 RSL Frame
独自工法でのFORM™ C12カーボンを採用したライン2番グレードが70RSLである。軽量でも剛性に劣るフルサスは走らないそうだが、このフレームは高弾性40トンカーボンを厚く重ねタフな剛性を感じるもの。わざと激しいスラローム走行をしても従来のカーボンらしいしなりが無い。
そしてスイングアーム周りのロジックはSMOOTHLINK™といい前世代ETSXパテントをベースに開発されている。同タイプ・リンケージのマエストロ(Giantパテント)やホルストリンク(Specializedパテント)と極似しているが、後部車軸上へのピボット配置で独自形式とし設計がされている。
リアサスRP23のプロペダル効果もあるだろうが、4バーンリンケージではもともと垂直な上下運動だけであるから、直押しスイングアームのようにBB支点で折れるような沈み込みがない。そしてテコの原理において長いホイールベース=(リアセンターが長い)であることでストローク感を遠ざけているのだ。
またシートチューブが立ち過ぎに見えたが、それは急な登りで前乗りすることなく、そして下りでは前荷重になることもない。前後の荷重に振られず常時センター位置に乗る感じで安定感がある。
沈み込み反動を推進力に換える構造のようであるが、これらの特性を踏まえ「走りが軽く感じる」というのは単に物理的質量のことではなく[上下方向への力の分散を抑える]ことで推進力へと作用すると理解できる。不思議なことにスタンディングで上体前後に揺らしても前進するのだ。そうしたペダリングロスを抑える高度な機構で、ヒルクライムもカバーできることだろう。マラソンライドをも範疇にするオールマウンテン性能を発揮することを期待できる。
パーツ類については初採用でお薦めできる製品を主にインプレッション。
◆Fox Racing Shox 32 FLOAT FIT RLC 15mmQR
他機種に装備して使い慣れた2007年モデルではエアサス特有の深く押さえるとスッコンと戻るストローク感があったものだが、この進化版FLOAT FITのアンチボビング+ダンピング性能はガレを気にせず行けるほど素晴らしい。それにはカシマコートがスムースで安定した動作感に導いているのだろう。リアサスRP23との動作バランスを掴み最適化するのは今後の課題である。タフなフレームにこの前後FLOATは相性が良くトータル性能を高めていけるだろう。
KOWA機種も10年以上前から既に濃色のカシマコートを採用し最高性能だと思っていた。なので無段階トラベル160SS AIRも候補だったが、ホイールと合わぬ20mmQRだったので断念したのだった。
◆Crank Brothers Wheels Cobalt XC Wheel
前後セット1540gと普及製品より500g以上軽量で、シンメトリーな後輪組で左右たわみの差もない。ハイテンション・スポークのためハンドリングは軽く、コーナーでの倒し込みもしやすい。しかしその高張力のせいでDiskローターが鳴る際は音がかん高くなるようだ。ハブのフリーについては48ノッチだが、工具レスで着脱容易でメンテには有利な仕様となっている。ベアリングは高精度製品で有名なシールドタイプのENDURO製で信頼できるもの。
◆ONZA Canis26X2.25
523gx2=1046gとこれもかなり軽量。これを低圧で激しいスラロームを試してみたが、サイドウォールが薄くハイテンションホイールのリム間にズレが出てバルブがよれる現象が出た。ホイールがチューブレス兼用なので高圧気味のほうが安定するのだろう。ノブの高さ配列は高速仕様で固め路面ではすこぶる快適である。
◆E.THIRTEEN E13-HEIM 3gear GUIDE
従来の1or2速用デバイスではなくチェーンリング3速分をサポートする唯一のデバイスである。ベースは95gでシンプルながら精度高いアルミCNC切削だ。取付けもBB挟み込みで多機種に装着できるだろう。
チェーンに対するローラー当たりは取付位置調整で自在に変更可で、今回取付ではインナー&ミドルはフリーでアウターのみ僅かにテンションを与えた。通常走行では抵抗+使用感も意識しない。7,700円位と廉価でありアウターで踏み込みたいWトラックランなどには適切機能を備える。
◆Token TK877TBT Tiramic Bottom Bracket
既存機種で先に試したがShimano SLX BBに比較しToken Tiramic(セラミック+チタンコート工法)BBは3倍近い空転時間を誇る。これまでMTBにおいてBB軸精度は気にしなかったのだが、回転ロス減の分カセット2速分は軽快になり回転精度の良さを意識できた。
先進のENDURO/セラミックスピード/FSA等製品はまだ25,000円以上で高価過ぎる。このTK877TBT国内販売はまだロード用のみで12,000円位するが、今回得たMTB用はWiggleで6200円位で購入し、これなら費用対効果は上出来である。
◆TIOGA Asentia E Grip
従来エルゴノミックグリップは大きめ出っ張りが多くその不格好を敬遠していた。しかしこのスタイルは派手さを控えまとまる。通常品は時間が経ち疲労が出ると手首が下がってくるが、それでは握力低下になりアクティブ走では不利になる。実際使い慣らすと出っ張りが手の甲を受け止め安定感が得られるもの。
◆Crank Brothers Joplin 4 Seat Post with Remote
初めて使うリモート付き可変ポストは592gと重いが代償に見合うスムーズな動作感が得られる。ポストに直接作動レバー装着の機種に比べ、手元リモートでは高速時即対応で微調整が可能である。
登り下りを繰り返す走りでの利便性は多くのニーズともに発売メーカーが増えるのも納得できるものだ。リアサス調整など気にかけるフルサスこそ備える意味があるアイテムになるだろう。
RMB代理店サイトの2010完成車仕様をあらためて確認したが、高価に関わらずメーカー混在コンポはやはり関心できなかった。全納品まで時を要したが、自分志向で厳選し70RSL完成車の50%コストでカスタムUPできて目標達成を果たせたのである。◆2010RMB完成車=◇Altitude70 RSL◇Altitude90 RSL
この機種決定までは同志諸兄にRocky Mountainオーナーが7名いてくれたので、各ご愛車試乗で随分参考にさせて頂いた事を感謝したい。これまで単機種をクローズアップする撮影は無かったが、完成記念としてプロモ的映像を作成してみた。機種スタイルを明確に捉えられなかったが、どうぞ軽快感だけでもご欄頂きたし。
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No.404|▲○MOVIE|Comment(6)|Trackback()
素晴らしい!
2011/08/13(Sat)02:48
ムービーも良い感じです。今度試乗させてください。
No.1|by ペックル|
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