1/25:お山で使うミラーレス一眼カメラ比較考察
2012/01/25(Wed)01:32
△The WVIL:Concept Model
△Olympus-MicroFT:Concept Modell
上記2機種はコンセプトデザインだがこんなモデルが出れば素晴らしいという当方好みのスタイル。昨今高級デジカメ機種の中でノスタルジックスタイルがもてはやされているが、ミラーレス一眼モデルはキラーカテゴリーなのだから未来感があるモデルが有ってしかりと希望するものだ。
前回一眼レフカメラ考察よりミラーレス一眼モデルに絞り比較検討したいのだが、その需要変遷を知るためにまずデジカメ全体における市場傾向から見て行く。ここ2年位は低価格帯デジカメ販売不振で、このクラスは値崩れを起こし1,400万画素/HD動画撮可能機種でも7,000円以下で購入可能なってきた。
△i Phone4s+Elago Camera Skin
その原因はスマートフォン・携帯電話の高性能化=カメラ機能向上であるのだ。実際に街中でのスナップなどは携帯機種で充分に違いない。それらの画質がより向上すればエントリークラス・デジカメの存在も薄れ高性能高級機しか生き残れないのではと考えられる。
最近i Phone4sで撮りだした【動画党同志vayaan氏】映像を見てもその導入前・後の画質差に驚くもの。低価格帯デジカメやどのヘッドカムでもこのi Phoneには勝てないくらい高画質化している。肝心なのは機能向上だけでなく感心すべき事に
「高画質化すると作者の編集への取組み方・技術もとたんに上達すること」=
「高性能に見合う自分になるようヤル気の進化」が一目瞭然であるのだ。
▼vayaan氏撮影i Phone4s映像
撮影場数を増やしたカメラファンにとって、観光地・アウトドア・趣味性の強い対象などを撮るには高画質要求はより高まる。高画質で撮れてくると多少サイズが大きくても気にならなくなるユーザーもいるようで、従来持つコンデジは使えなくなると聞かれる。被写体別に求められる画質のレベルが分かれるというのはユニークと思うが、[山同志T君のある日のつぶやき]を一例に...。
今日の夕日、最高かも…。富士山とその前に雲海。
やはり、一眼持ち歩かなきゃダメだな…。
携帯で撮ってみたが…。 イマイチ良さが伝わらないんだよねぇ…。
腕の無さは棚にあげて、言いたい放題(笑
このようなケースはけして少数派ではないはずである。3年前一眼レフCanon EOS5Dを業務用に社で導入する際に他機種も調べたが、その頃から一眼レフレンズ込エントリー機種が7万円以下で買えるモデルが出てきた。そのクラスの値崩れも同時期にミラーレス一眼機種が多種登場したからではないかと思えた。
ミラーレス一眼の呼称は、従来の一眼レフカメラと比較して、撮影用レンズの入射光を光学式ファインダーに導くための反射ミラーが存在しないことに由来する。その機構をもって小型化がかなうのだが、まだ発展途上技術ということもあり機能・画質についてモデル別に大きな違いがあるのも事実なのだ。そこでユーザー層はこのカテゴリーをどう評価し購入動機に結びつけているのか調べてみた。
【ミラーレス一眼カメラに関する調査】日経産業新聞2011.11.4掲載出典
◆ミラーレス一眼カメラがどのカメラの代わりとなったかについて
現在ミラーレス一眼カメラの所有者は「従来のデジタル一眼レフカメラに代わるもの」と認識している人が半数以上を占める。デジタル一眼レフカメラの代り(54.3%) コンパクトデジタルカメラの代り(37.3%)
◆ミラーレス一眼カメラ購入動機
理由は「小型で軽い」(78%)「高機能」(57%)「値段が手頃」(39%)「操作が簡単そう」(24%)「デザインやスタイル、色が好みである」(22%)が挙げられる。
◆ミラーレス一眼カメラ購入後の満足度
◆ミラーレス一眼カメラの機能利点
◇ミラーがなくフランジバックが短いため小型軽量である。
◇光学系の構造が簡単であり、故障が少ない。
◇ミラーがないため動作音が小さい。
◇ミラーがないためミラーショックによる画質低下がない
◇動画撮影機能との親和性が高い。
◇ファインダーに豊富な撮影情報を表示することができる。
これらの回答通りミラーレス一眼モデル機能は市場に高く評価されてきた。そして昨年末にはデジタル一眼カメラ全体の4割を占めてきたのである。今年からほとんどのメーカーがミラーレス一眼モデルをリリースするにあたり、エントリーユーザーにとって価格抑えられ一層選択肢が増えていくだろう。これまでの黎明期から本格的戦国時代に入るものと思われる。
高画質性能に関わるイメージセンサー規格は二極に分かれ◆マイクロフォーサーズ(17.3×13mm):Panasonic/OLYMPUS/LEICA/cosina/Carl Zeiss/Schneider Optische連合と◆APS-C(23.4×16.7mm):Sony/Nikon/Pentax連合別に展開している。以下に自身が扱うCanon一眼レフカメラとSONYコンデジを含め、評価すべきミラーレス一眼モデルのボディ&センサー比較図を作ってみた。
※最上:Canon EOS5D=フルサイズ・一眼レフカメラ以下LEICA M9~Panasonic LUMIX DMC-GF3がミラーレス一眼モデル/最下:SONY DSC-HX5Vのみコンデジ/カメラ写真右がセンサーサイズチャート図
一般的にボディとセンサーサイズは比例しているようだが、これらはレンズ品質や解像度などのバランス兼ね合いも有るのでセンサーサイズだけでは高画質化は達成出来ないのである。最下のコンデジSONY DSC-HX5Vは1/2.4intセンサーで対最大センサーとの比較だと一眼レフCanon EOS5Dフルサイズ(36×24mm)センサーは24倍以上のサイズ。対ミラーレス一眼Panasonic LUMIX DMC-GF3との比較ではボディサイズが僅か大きいだけでセンサーサイズは9倍もある。
2年前からSyber-shot DSC-HX5Vを自身が購入以降お仲間も評価し6名位導入されて驚いたが、下記選択機種の動画を見た上でもミラーレス一眼モデルの高画質・多機能にはさらに驚かされるもの。市場評価で販売実績を上げてきたのも充分理解出来る。これではミラーレス一眼がさらに小型化になるにつれ、今度はコンデジ高級機がマーケットを奪われる現象が起きてくるかも知れない。
自身が新たに必要とするミラーレス一眼モデルは登山して景観を撮るだけでなく、自らMTBで駆け瞬時にカメラを取り出し動体の仲間を写して行くなどのニーズに見合う仕様機能について絶対の条件が有る。
[ミラーレス一眼カメラ山走シーンでの選択条件]
1.取回しの良い小型ボディだ。2.ダイヤル等引っかかる形状でない。
3.機能設定がシンプルだ。4.Full HD動画が高画質で撮れる。
そのうえにかなり乱暴に扱われる。傷は必ずつき砂はかぶる。
この条件をクリア出来る下記2機種に絞ってみた。両社とも海外向プロモーションの方がセンスよく分かり易い。実機で撮ったというこれらのムービーはこれだけで購入動機が湧くほどのハイクオリティである。
▼SONY α NEX-5N
■ボディサイズ:110.8×58.8× 38.2(mm) 重量:269g(バッテリー/メモリー含)
社員スタッフ君の所持モデルをいじり吟味する。
◆メリット:◇グリップホールド良し。◇不要な出っ張りが無い。◇液晶も高精細でキレイ。◇地面スレスレ+腕上げ撮影でもチルト機構のバリアングル液晶が便利。乱反射も防げるので被写体に集中できる。◇静止画連写が高速だ。◇大型センサーにて動画撮影ポテンシャルは高い。◇リモコンスイッチが別売りで有る。
◆デメリット:◇ズームレンズは長く重い。◇電動パワーズームがない。◇レンズラインナップも少ない。
▼Panasonic LUMIX DMC-GF3
■ボディサイズ:107.7×67.1×32.5(mm)重量:264g(バッテリー/メモリー含)
自宅至近の家電量販店にて販売員にも質問しながら。
◆メリット:◇ボディは最小クラスである。◇グリップホールドまあ良し。◇ダイヤル類がなくスマート。◇液晶設定表示が見やすい。◇撮影モードは多種多様。◇タッチ操作でのピント合せ機能を搭載◇動画撮影中のタッチ追っかけフォーカス可能。◇コンパクトな電動ズームレンズ装備。
◆デメリット:◇リモコンスイッチが無い。◇ステレオマイクではない。◇外部ストロボやファインダーは着けられない。
これら必要条件を満たせる機能を知り、既存コンデジの機能不足が解決出来ることを期待できる。この2機種の動画画質はαNEX-5の方が格上だろう。これに電動ズームレンズさえあれば即決機種なのに、パンケーキレンズ装着でしかコンパクト化出来ないのだ。対して同類で唯一電動パワーズームが付くLUMIX DMC-GF3は全寸法が最小であり俊敏な出し入れが実現出来るだろう。またレンズ製造技術についてはPanasonic製造で提携先ライカ社向けへOEM供給できる品質を誇る。そしてレンズラインナップ豊富さはマイクロフォーサーズ連合が優勢なのである。
ここしばらく動画性能ならSONY優勢と評価していた。正直言ってPanasonicカメラのこれまでの製品デザインも保守的過ぎ個性も無くつまらないと感じていたのだ。しかし本機種コンパクト高性能化の努力は本物だと思えた。これらの候補に触れて山で駆けアクティブに耐える機種がようやく出てきたという感じがした。
昨年2011年のミラーレス一眼モデル売上ランキングを調べたが、1位はPanasonic LUMIX GF2で販売台数シェアは14.9%。これは検討候補であるGF3の前機種にあたる。2位はSONYαNEX-5でシェアは13.1%。3位はOLYMPUS PEN Lite E-PL2でシェアは11.5%。この統計からも市場からはコンパクト高性能モデルが要求されているのだと確信する。
これらミラーレス一眼モデルは既存機種の機能のいいとこ取りをし間に割って入り込んだキラーカテゴリー=ハイブリッドカー的存在なのであろう。ここに評価する機種はコンデジからのステップアップとしては最適機種だと思えるのだが、山走同志君もミラーレス機導入時に多機種からの選択に困ったらしい。また近日中にもFUJIFILM X-Pro1/SONY α NEX-7ほか新機種がデビューするので併せて検討し最終導入決定しようと思う。
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No.433|▲○Report & Plan|Comment(6)|Trackback()
電動ズームって!?
2012/01/25(Wed)11:48
No.1|by akiba|
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