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6/19:ムービーメイク・ド素人技術ガイド-Vol.1

2008/06/19(Thu)14:38



今年になって始めたトレイルムービー制作なのですが、巷にMTBライドに関する参考資料はほとんどなく、アマチュア向けの撮影装備もないのが現状です。なので自分達で試行錯誤工夫をしてきたわけです。
先日完成10作目の【Chichibu Go Go DH】はこれまで6ヶ月で習得できたコンデジ主体の「ド素人技術」を活かした成果になります。

【Chichibu Go Go DH】

⇒【高画質版はコチラ】

ここでお伝えする手法はあくまで我流であやしいノウハウですが、これからトレイル・ムービー制作をトライされる方々への参考になればと思います。

1.【企画・構成作業:プリプロダクション】


《ルートマップでのシナリオ作成》
◆プロット:ルート上でのストーリープロセスを策定。
◆シナリオハンティング:マップ上の有望なアクションポイントを把握。
当日カメラマン人数により要所でのスタンバイポイントを決める。要所把握できれば撮り直し手戻りが防げる。(であるから把握不能の未知トレイルでは収録しないほうがよい)
◆コンテ:映像イメージを他プロ作品より学び記憶。シーン展開に沿ってキャスト動作を指示できるメモがあればいい。(こんな風に撮りたい願望記憶)

これらを決めながら頭で覚えるだけで、現場では忙しくただ現場で叫び指示しているだけです。しかし手慣れた貴兄と一緒だと率先稼働+連携がスムーズなので助けられています。

2.【撮影作業:シューティング】
《構え撮り編》
この構え撮りは通常収録以外にメットカムでは撮れない構図を積極的に収録する必要があります。伴にシーンバリエーションを増やし補完するわけです。


◆収録解像度はVGA:640×480に全員統一。このサイズならばWeb掲載レベルでは静止画で撮らないでも動画キャプチャーでOKになる。
◆コーナーIN/OUTには駆け込んでくる主体以外はファインダーに入るので人+マシン+バッグを置かない。
◆被写体と等速の流し撮り以外にもより遅く・早くの撮りわけをしていく。




◆人の視線以下の地面近くから見上げ撮ると林間の木漏れ日とともにワイルド感が出て特異なパースが撮れる。
◆高所の掘割土手・樹木上等から見下げ撮ると遠近感ともに臨場スケール感が出る。
◆駆けてくる以前に草木を撮るなど、ライダー主体でない走行シーンも雰囲気作りに有効。
◆オープニング&エンディング用に走行以外別途情景・動物・虫なども撮り、自然に戯れる演出をしたい。

《ヘルメットカム装備編》
トレイルにて「追い撮り&逃げ撮り」する際にマストなのがメットカム装備。仲間のマウント方法は固定・可動などそれぞれ工夫がされます。XCタイプよりフリーライド用(ハードシェル)の方が後頭部カバーでヘッドホールドされカメラのが振れが少ないようです。






◆走行中にディスプレー確認は必要ないのでテープなどでガード。カメラ本体保護のフードなども手製で作ればなお良い。



[カメラ仕様]
◆動画解像度がVGA:640×480/30fps(1秒のコマ数)が録れる機種。(QVGA:320×240の4倍サイズになる)
◆通常のAVI・MOVフォーマットは記録サイズが大きく、VGA/30fpsだと1GBメモリで10分しか録れないので2GBを推奨。(記録方式がH.264の機種Xactiが最良だが高価)
◆トレイル走行距離が15km過ぎる場合は予備バッテリーが必要。
◆頭上操作になるので作動認知のためON/OFF+シャッター音は鳴るようにする。

《ヘルメットカム実行編》
◆走行はDH系に醍醐味を感じるが、傾斜角や恐怖感は伝わりにくいので、自身の首上下動作を大きめにする。
◆左右に蛇行する動きを前方が左ならば、撮者は右側を駆けるなどそれを交互にし動きを派手にする。
◆幅広のWトラック道などでは積極的に追い抜き又他者に抜かせて躍動感を出す。
◆メットカム装備2名以上ならば、レンズ位置を前向けと後向けがいるのが理想。シーン毎にメットを交換すれば快走シーンのバリエーションが倍になる。
◆基本的に等間隔で前者に貼りつくが、走り慣れたら距離を詰めたり放したりしデットヒート感を出す。
◆追い撮りの場合、自身足元を見ず前方注視するのが基本。しかし忠実にマークし速度超過になると下のムービーのようになる。
▼ ▼ ▼

【メットカム・ライダーの受難告知】


▲このようにヘッドカム・ライダーは転倒寸前まで前者凝視するゆえに悲惨な転倒リスクがあり、それだけスキルが問われるわけです。
これまで10作品の制作までには収録に毎度3~4人の協力が必要でした。そんな新たな活動価値に気づかせてくれた同志仲間に感謝します。
こんな嗜みもトレイルランだからこそできるアクティビティであります。大変なことだから喜びも大きいはずです。ぜひ勇敢な貴方も追走撮りアタックしてください。

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▼次回は孤独な戦いの編集技術編をお伝えします。
3.【編集・録音作業:ポストプロダクション】
4.【変換作業:エンコード】
5.【YOUTUBE利用の有効性】
6.【参照:ハイエンドビデオ作例】

▼2008ムービー歴作集はコチラでご覧になれます。

No.135|▲○MOVIEComment(8)Trackback()

Comment

こんばんは。

2008/06/19(Thu)21:18

MTBの動画ってかなり大変なんですね(><;)
オレは間違えなくコケます(T-T)
格好良い動画がアップされるのは嬉しいですが、ケガ等十分に気を付けて下さいm(_ _)m

No.1|by dai|URLMailEdit

驚き

2008/06/19(Thu)22:23

コンデジで撮ってるとは、思いませんでした。専用のメットに装備できるハンディを使ってるもんだと。とても勉強になりました。

No.2|by マー坊|URLMailEdit

大失敗は大成功の元?

2008/06/19(Thu)23:39

daiさんへ:
追走してハイになるとつい前者を煽ることもあり、そうすると彼らもトリップ切れします。その気持ちをセーブできない時に地球にゴツンとなるわけです。時あらばdaiさんとの共演(狂演?)も願うところです。
マー坊さんへ:
プロ機を使うカメラマンはライディングも相当強者だと思いますね。勉強材料にしてくれたなら次は実践だね。目指せアマチュアの頂点へ。低コストの極楽へ。そう向上を念じて行きましょう。

No.3|by mtrmasa|URLMailEdit

いろいろと、、。

2008/06/20(Fri)12:05

いろいろ考えてるんですけど、
後頭部カメラは難しいですね。

No.4|by akiba|URLMailEdit

ご指摘恐縮。

2008/06/20(Fri)18:56

ショーン・けんさんへ:お伝え頂いた仕様不備の件を改修しました。指摘頂き痛み入ります。

No.6|by mtrmasa|URLMailEdit

さらに工夫が必要。

2008/06/20(Fri)22:48

akibaくんへ:
後向きマウントで撮る場合、直線はまあ撮れるのだがクランク/トラバースなどRがきついコーナーではどこに着けても後者は画角から外れてしまうね。またいろんな工夫の協力をお願いしますよ。

No.7|by mtrmasa|URLMailEdit

ちわ~

2008/06/21(Sat)14:54

いつぞやはどうも~。

こんなに突き詰めて動画を作っているとは…凄いですね!

後頭部カメラは僕も試しましたが、後ろのライダーより自分の背中の方が良く撮れてしまってました。カメラは頭頂部、あるいはバックザックに取り付ける方が良いと思います。

ヘッドカム・ライダーの受難、よく気持ちが分かりました。撮影者は下りが速くなければ勤まらないのも辛いところですよね。

No.8|by taro in wfr|URLMailEdit

体験の質をいかに上げていくか。

2008/06/21(Sat)19:25

TAROさんへ:
今やWRFのOBではないのかい?弊メンバーが通矢尾根セッションをしようと進言してたよ。貴隊こそ往事マメに撮られた映像記録があるはずだ。「ドラマを創ること=体験の質を上げること」が活動継続促進の基になると思うよ。
そのうち貴隊とジョイントして名作(迷作?)を創りましょうか。時あらば弊Blog mail ad宛に伝言ください。

No.9|by mtrmasa|URLMailEdit

Comment Thanks★

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