1/12:「武士の魂」精神文化の見聞録
2009/01/12(Mon)02:04
先日1/10山走仲間の刀匠・将成氏の招きで氏所属の全日本刀匠会主催の靖国神社「奉納 新春刀剣展」に出かけた。刀剣展示会は初体験で悠然とした会場空気に襟を正す思いがした。
▲刀匠・将成氏作品
予習知識によると日本刀というものは「折れず、曲がらず、良く斬れる」三要素を高次元で実現させるため、多工程で高度技術が集約されているという。基の素材は幾度の折り返し鍛錬を重ねその層は3万層になる。また刀の鋼構成は単一ではなく、上下左右芯と5部が組み合わされる構造と初めて知る。その要素が折れず、曲がらずの構成なのだと理解する。
自分もかつて剣の道を体得していた頃がある。冬の神社境内の石段を素足で駆けたり果敢な少年剣士だった。(つもり)後期には数回太刀振り下ろしで紙を切った経験だけはある。今回展示会で久しく大太刀を構えられまた伝統の重みをしっかり感じた。
そしてその工程難度からなる希少生産性もふまえ一人の刀匠が手がける刀は年に10本でしかない。自動車が買えるほどの価値にも納得であった。
DISCOVERY Channelの検証番組「日本の刀」では、衝撃力・攻撃範囲・扱い易さの3つを兼ね揃え、威力のすこぶる高い武器であると結論している。製法も基本的に1000年間不変だという。解説内容からは武人にとって日本刀がどんな価値を持っていたのかよく理解できた。他映像でも刀に直接放った銃弾を真二つに割る威力は愕然とするものだ。ぜひ日本刀の真価・歴史を下記にて確かめて頂きたい。
【日本の刀・3部作:DISCOVERY Channel】
◆日本の刀1
【続編】⇒◆日本の刀2 ⇒◆日本の刀3
【弾丸VS日本刀】刀に向けた銃弾がまっぷたつ
各作品を眺め光に鈍く輝く刃先の刃文(波形)を眺めるうち、戦いでの極限的状況において「武士の魂」の精神を支えるべき威厳を見た。静と動が混然と現す「生と死」のはざまの美というものだろうか。
その姿、滝の流れ落ちるごとく。色、松にかかる白雪のごとく。刃文、荒波のごとし。それは日本人の美への憧れ。その究極の姿なり。
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⇒【奉納 新春刀剣展 開催のご案内】
関東刀匠20名の日本伝統を極めた匠の技を
心ゆくまで観賞戴きたく企画致しました。
【期間】1月1日〜18日
【場所】遊就館1階・企画展示室
【拝観料】無料
【主催】靖國神社・全日本刀匠会関東支部
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余談だが日本の通行区分については、江戸時代頃から武士が左腰に差す刀が触れ合うことを避けるため、左側通行になっていったという説が流布している。
今回招待頂いた山仲間の刀匠・将成先生はMTBでも山駆ける姿勢は真剣で難所も果敢に挑む。そして優れた職能として金属特性にも詳しい。なので自転車フレームビルダーにもなれるのではないか。そんな刀匠が現れればカッコいいと思う。軽薄失礼。
MTBでのトレイルランというものは先予測と結果確認の繰返しで、剣道とも遠からぬ瞬時察知能力が必要だ。無理やりこじつけて「今の世、侍魂は山中にあり。ダウンヒルは武道なり...」軽率御免。
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No.183|▲○Report & Plan|Comment(5)|Trackback()
無題
2009/01/12(Mon)20:08
零戦や隼などの戦闘機も同じ美しさを感じます。
MTBにも同じ様な美しさを持つフレームが欲しいです。
でも、自分のスキルでは乗りこなせない物になってしまうかな・・・・。
No.1|by タッつん父|
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