5/9:果敢に駆ける傍らに山の幸あり
2009/05/09(Sat)00:03
【フジアザミ】
春たけなわトレイル快走の季節でありますが、今回はこの季節ならではの副産物のお話。旧来山仲間に割烹料理人T君がおりました。その彼と6年前に奥多摩山系を駆け終わった時のこと。道中いつの間にか山菜数種をどっさり採取したT君に驚きます。それは予定した夕食鍋会のためと聞き再度感心。流石板前さんだからこそ食用種識別が可能だったのです。その腕にかかる美食調理にも三度目の感動でした。
それ以降は春先になると後進待ちや休憩時に時折山菜を探します。しかし採れても少量なので総出で探すと予定超過になり仲間にはあまり言いません。そこでこれまで採取した首都圏山に豊富にある山菜種を思い出してみました。
昨GW5/2では中盤竹林DHを撮り終え、散歩しつつ小径脇に間引きされた転がる小タケノコを拾い、後で付け合わせの山椒の葉を採取します。
【タケノコ】5/2の採取(切除物を拾得/切口で鮮度確認)
通常採取は竹藪の柔らかい土の上で芽吹きを探しスコップを使い側を掘り茎を叩き切る。
◆調理法:煮物・蒸し焼・炊込飯
【山椒】5/2の採取
大木が本山椒で小型木はイヌ山椒。意外にもミカン科で食用に適すのは小さい若葉。
◆調理例:薬味・煮付け・ちりめん山椒
【紫蘇】
山では梅干しに添える赤シソが多く自生する。奥武蔵では山道脇にびっしり生える。
◆調理例:薬味・サラダ
【アザミ】
アザミ種は多いが毒種なし。鋭い棘ありでナイフで切り採る。茹で茎芯にマヨネーズつけ食べると美味。
◆調理法:汁の具・炒め物・和え物
【ウド】
伐採地の腐葉土斜面に群生。根元深くナイフを突き刺し切り取る。土中の白い部分を食用に。ウド生産日本一は東京都だと。
◆調理例:炒め物・酢の物
【カタクリ】
奥多摩でも自生するカタクリは花鑑賞だけでなく美味。東京では採取禁止だが信州ではふんだんに採れ宿料理で頂く。
◆調理例:おひたし・天ぷら・炒め物・和え物・酢の物
【ノビル】
道端・畑・土手などの身近な場所に多量に生え土中の茎ごと採取する。らっきょうみたいな形の白い茎は生で味噌をつけ食べる。
◆調理例:おひたし・天ぷら・炒め物
【ヨモギ】
早春にめぼしい山菜がない頃に生える。大柄な大陸外来種は苦いらしい。
◆調理例:天ぷら・和え物・汁の実・ヨモギ餅
【ツクシ】
山里の道端・畑・土手などに多い。10cm位のツクシを採る。傘部分は食用ならず。
◆調理例:煮物・酢の物・汁の実・胡麻和え・味噌和え
【ふきのとう】
蕾状態で採る。苦味の中に甘味あり早春の妙味。生育するとフキとなり茎のみ食べる。
◆調理例:酢の物・汁の具・天ぷら
【ワラビ】
最も身近な山菜の代表。伐採跡地などの草地や土手などに生える。日陰の小さい方が柔らかい。
◆調理例:おひたし・和え物・汁の具
上記は自身が採集できた少ない種ですが、山菜採取期の春にはヒラタケ・シイタケなどがあります。しかしキノコだけは毒種があり食用確定が難しく、季節で様相が変化したりで採取未体験。富士山中腹ではキノコ狩りハイカーを多く見かけますが、野生キノコは芳しく美味だそうです。そういう方に教わりいつかは採りたいものです。
【ヒラタケ】
山間部居住者の本来の山菜採りは、春の旨味を楽しむなどと悠長なものではなく加工・乾燥し保存可能な利用価値が高い貴重食材だったと聞かれます。今でも市場で山菜を求めると[ふきのとう8個]で400円と高価なものです。
また採取するに山菜の多くは大抵アクが強くその場で生食は禁物。また食べ慣れず過食すると腹が緩くなりますから注意です。
【5/2の成果:タケノコ・山椒炊き込み飯】
翌日調理しました。自分で採ると余計旨く感じるものです。
余暇で山に出向き[快走・快食・撮影・鳥獣観察・川遊び・山の幸]など個人のやる気次第で「心の贅沢」として体得できます。どうせなら都会で出来ないことをしたいもの。
MTB同志も駆け止まる道端をふと眺めてください。時折でも山の幸に出会えます。激走DHでは難儀ですが、道端に滑落したら山菜探して転んでもタダで起きるなと。それはさておき少人数や家族での緩やかトレイルランには最適だと思われます。
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新たな趣あり
2009/05/09(Sat)06:28
そして美味しそうであります。
貴兄との山走は未だ実現できておらず、今シーズンこそはご一緒したく。
フジアザミまで持ち帰ろうと試みた?貴兄に脱帽。
いつも楽しく拝見しております。
No.1|by ペックル|
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