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4/8:自転車事故考察【安全は当然にあらず】

2010/04/08(Thu)17:41



先日TVニュース報道特集でクロスバイク・ユーザーの自損事故問題を扱っていた。被害者は走行中突然フロントサス・インナーが折れ路面に叩き落とされたのだ。それは外傷だけで済まず頸椎損傷で半身マヒ状態に陥った。後日の車両検査機関の調査では内部構造欠陥が原因であったという。サス・スプリングが錆びて欠損し、また構造上の保安機能に欠けていたらしい。しかし被害者は一年間整備を一度もしていないというのだから、果たしてこれをメーカーと販売側の責任だけにしていいものかと疑問にも思った。



私事で思い出されるのは、3週前に同志部品を交換した時のこと。そのペダルやハブなど主要回転部がユルユルであったのだ。これはオーナーの怠慢事例だが下手をすると惨事になると呆れた。転倒してもトレイルは軟らかいものだが故障でクラッシュでは情けなかろう。舗装路転倒は思いのほか重症になると思えたが、使うシーンが異なれどスポーツバイクへの愛着ともに安全保守の心構えが必要なのに変わりないであろう。下記報道映像は長いが愛好者として人事ではないので、出来るかぎり2話まとめて見て頂きたし。

【報道特集1:事故の経過と結果】


【報道特集2:製造・委託の責任所在とは】






動画を見るにOEM製造に関わる責任所在は複雑だと思えた。懐疑的トヨタ・リコールが先頃問題になったが、クルマは定期的に法定整備義務がありディーラー業務に依存し救われる余地がある。だが我々自転車乗りは車検もなく保険も気にかけず利用活動するという事実を忘れてはいけない。
構造上の経年変化にも気付かずにいると、次は我が身の災いとなる。事件ニュースは世のスポーツサイクルブームに警告を促すべきものであった。自分達が安全に遊ぶには単にライドテク向上だけではいけない。「道具手入れを仕損じれば己に返る...」と痛感した戒める報道だと思えたのだった。


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【関連記事:業界通ご意見紹介】さっそく有り難い事に当内容を
⇒【ちろの山岳自転車 隠れ家】&⇒【ちろの山岳自転車哲学】さんにピックアップして頂いた。ちろさんは業界通経験値から究明してくれている。
【ちろさん考察1】→この事故の原因はRSTの設計に問題があった様な気がする。多分フォークの軽量化を重視しすぎてあんなデザインに......more
【ちろさん考察2】→で、番組の方ですが、何だか「大ショック!ドロドロの自転車産業の内情、責任の擦り付け合い」みたいな内容になってますが......more

No.300|▲○Report & PlanComment(6)Trackback()

Comment

なるほど。

2010/04/08(Thu)20:52

そういう内容でしたか。

No.1|by akiba|URLMailEdit

相互リンクのお願い

2010/04/08(Thu)21:42

はじめまして。
サイト運営をしている者なのですが、相互リンクしていただきたくて、コメントいたしました。
下記のURLから、相互リンクしてもらえると嬉しいです。
http://hikaku.link-z.net/link/register.html
ご迷惑だったらすみません。突然、失礼しました。
nDndMABM

No.2|by 相互リンクのお願い|URLMailEdit

責任押し付けあい

2010/04/09(Fri)10:14

動画2番目を見て業界内の責任押し付けあいに怒りました。
あらためて自己防衛するべき知恵をつけねば。と思えました。

No.3|by ジタンダ|URLMailEdit

工業製品の寿命

2010/04/10(Sat)06:04

難しい問題ですなぁ。被害者の方は大変気の毒だと思ったのだが、メンテナンスは自己責任だし、我々も明日は我が身であるし。

乗っていて違和感あると思うのだがどうだったのだろうか・・・
しょっちゅう乗っているとそれがわかるようになるような気がするが・・・

そもそも工業製品の寿命って1年くらいなのではないかい。保証も1年~3年が多いし・・・それ以降は所有者責任でないとメーカーはやっていられないのではないかと思ってしまう。

あまり消費者サイドに立ち過ぎると誰もメーカーをやらなくなってしまいそうで心配ですな。

自分は去年まで台湾製造の7万円くらいのスペシャライズドMTBに10年乗って山をガンガン走っていたが大丈夫でしたよ。さすがに金属疲労などもあると思い、破断を恐れて買い換えましたが・・・
小さなメンテは3ヶ月に1回くらい自分で行い、大きなメンテは2年に1回くらいショップに出してました。車検みたいですね。そこでトラブルが未然に防がれていたように思います。

職業として製造業と金融業なら後者のほうが圧倒的に人命を危険にさらすリスクが低い。(違った意味で後者のほうがという意見はおいておいて)こういう報道で若者がリスクヘッジで製造業に集まらなくなると困りますなぁ。日本は製造業が生命線ですから。

欧米ではあまりニュースにならないケースであるようにも思う。日本の報道のありかたもどうなのだろうか。

No.4|by ペックル|URLMailEdit

メンテ

2010/04/10(Sat)09:43

PL法自体、比較的新しいものですし、難しいものがありますね。
どんなにキレイにしていても部品交換なしで何十年も使えるものではありませんし。

ロードバイクなら、下り坂であれば普通の人でも簡単に70km/h以上でてしまいます。そのとき前輪が外れたら…
MTBで崖っぷちトラバースを走っていて、前輪が外れたら…
想像するだけで、身震いがしてしまいます。

愛好家以外の目から見たら複雑奇怪なこの業界の構造、
いざというときの責任逃れ、押し付け合いともとれなくはない。
映像を見てそう感じました。
売ってしまえばそれで終わりというモノづくりの末期的症状には悲しむばかりです。
同時に、分業化されたこの構造形態では、それぞれの会社の言い分もわからないではない部分もあるだけに、複雑な思いがわき起こります。

責任の追及はとても難しい。仮に責任の所在がはっきりしたとして、事後的な追及ができたとしても、楽しくは乗れません。
自ら安全管理してこそ、楽しく乗れる。安心して乗れる。
日ごろから自らのメンテを怠るべからずとあらためて感じました。

No.5|by 泉の湧き出る森を彷徨う吟遊詩人|URLMailEdit

選択の代償が不幸にならぬように。

2010/04/12(Mon)10:31

▲akibaさんへ:
マシンいじり虫の貴殿なら双方の非を感じるのではないか。山行くも何時も自身が不利な状態にならぬよう愛車点検が要だな。我らは危ないこと承知で山往ってんだからね。

▲相互リンクのお願いさんへ:
そちらの申される業種・趣旨が良く分からないのですが、検討だけはさせて頂きます。

▲ジタンダさんへ:
分散型製造の仕組みでは部門以外の責任は負えないのが現実でしょう。しかしそれは業界の結束に欠けて見え、ユーザーにはとても不安要素に見えますね。業界からの安心材料も提示されないでしょうから、己の油断を防ぐ知恵が必要になりますな。

▲ペックルさんへ:
貴殿のようにこの嗜みの経歴が長ければ、けしてメーカーの責任だけを問われないと思われるでしょう。どこの自転車ブランドも結局フレーム品質保証しかできないのが実情。完成車に全ての換装パーツの説明書が着かず、ビギナーは余計誰に問うべきか分からないでしょう。ワランティ体制も知らない人の方が多いでしょうね。
僅かながら対面販売基本のメーカーは不遇リスクを承知し懸命な体制なのでしょう。一般から見れば私達の行いは大変なリスクを抱えているもの。世間に向けて恥ずかしくない活動を続けられるよう仲間内で注意・自覚・良心などを呼び起こす喚起ができるよう願いたし。

▲吟遊詩人さんへ:
全ての乗り物利用にはリスクがありそれは自身の知識・技量ともに備え自覚するバランス感覚が求められます。それが偏るならとても我々の活動は到底継続できません。
世のサイクルブームはやがて人々の暮らしに浸透していくでしょうが、廉価で買えて気軽に嗜めるスポーツだということにも落とし穴があるのだと思えます。その広がりに対する製造販売に関わる業務の在り方・保障の仕組も変わらなくてはならないでしょう。
利用者が増える分、自転車専用保険だって個々の掛金が減らせるはずなのに気軽簡易に加入出来なければならないと思います。何はともあれ活動モチベーションを保とうと思うなら自身身辺の守りは請負しなければなりません。

No.6|by mtrmasa|URLMailEdit

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